手掌多汗症の原因とは?

手掌多汗症は、手のひらや足の裏に異常な発汗をする状態のことを言います。極度の緊張状態になると誰でも手に汗をかきますが、手掌多汗症の人は日常においても、大量の発汗をしてしまう状態と言えるでしょう。また、手掌多汗症には段階があり、多少手のひらが湿る程度の方から、汗が滴り落ちるほど発汗する人まで幅広くいらっしゃいます。手掌多汗症による発汗は基本的には「エクリン汗腺」という無臭の汗を出す器官からなので、ワキガの様な不快な臭いを発することはありませんが、手掌多汗症によって精神的に病んでしまうケースが多々あります。好きな人と手をつないで歩く、握手をするなどの行為が億劫になり、どんどん性格が消極的になると言ったケースです。つまり、手掌多汗症で悩む方は、むしろコンプレックスとして捉え、悩んでおられることがほとんどです。コンプレックスは、精神衛生上においてもあまり良くありません。手掌多汗症を治療することで悩みが解消されるなら、是非、手術による治療や対策を検討されることをおすすめします。

手掌多汗症の治療法・対策とは?

手掌多汗症の治療法には、外科手術と簡単な治療法の複数があります。あなたの症状に応じて検討してみてください。手掌多汗症の外科手術としては、「胸部交感神経切断術」というものがあります。これは、胸部付近にある手のひらへ繋がっている「交感神経」を切断するという治療法です。胸部を切開するわけではなく、マイクロカメラを使って神経を切断するだけのため、痛みも軽く美容的にも最も優れている手掌多汗症治療といえるでしょう。効果も100%、永久に持続するところが嬉しいところです。次に簡単な手掌多汗症の治療法としては、「イオントフォレーシス」というものがあります。これは手のひらを水につけて電気を流す治療法です。1回20分程度で完了しますが、効果が出るまでは数回行う必要があります。この治療法は、およそ8割の患者さんに有効の様ですが、一度、手掌多汗症の症状が改善されても1,2ヶ月程度で元の症状に戻ってしまうという欠点があります。しかし1回1000円程度で施術が受けられること、また子供でも受けられるということで人気の手掌多汗症治療法です。

手掌多汗症に効果的なボトックス注射とは?

手掌多汗症の治療法として今人気なのは「ボトックス注射」です。発汗の原因は、「アセチルコリン」という神経伝達物質が放出されることにより、交感神経が活発になり発汗が起こります。ボトックスは、そのアセチルコリンの放出を抑える作用があり、ボトックス注射をした周辺の汗腺からは汗が出なくなり、手掌多汗症が改善されるのです。施術も1時間程度で完了するというのも人気の一つでしょう。ちなみにボトックス注射をすることで手掌多汗症が改善される期間は、3〜12ヶ月程度となります。また、ボトックス注射による副作用や後遺症を心配される方もいらっしゃいます。その理由はボトックスは筋肉を収縮をする働きがあるため、手掌多汗症の治療で打ったボトックスが、筋肉に悪影響を与えないかと思う様です。しかし筋肉と汗腺の深さは全く異なります。汗腺のある部分に正確にボトックス注射を打てば、安全に手掌多汗症治療が完了します。最後に、ボトックス注射は、保険適用外のため1回の施術に10万円程度かかります。しかし、手掌多汗症治療をしたことによりコンプレックスがなくなり、精神的にも豊かになれるのなら、高額な治療法ではないと言えるでしょう。

Copyright © 2007 手掌多汗症の治療・ボトックス注射とは?